8月梗概その3

人類未踏の地、6分の一の世界:泡海 陽宇

この、アピール文の「題材モデルにして、フィクションを書いてみることに!!(これって大丈夫ですか?)」は、すごいですね。いやわたしも、これって大丈夫ですか?と聞きたい。ちなみに、ご存知かと思いますが、アームストロング氏は、帰還してからの人生が興味深いです。大丈夫かどうかわかりませんが、実作を書かれるのでしたら、そっちまでも、ぜひ!

 

世代:宿禰

アピール文に「そうなってしまったのはたまたまです。最後のその時にその選択をするのが、強さと正しさ、という理屈で持ってまいりました。」とありますが、そうそう。そうですよね、話の流れがどうなるのかは、書いていても全くわからないから、宿禰さんも、そうでしたか。と強く肩を抱きしめたくなりました。

 

彼女は決して名乗らない:松山徳子

もうあれですよね。松山さんもSFじゃないって言われても気にしない派ですよね。と勝手にこっち側にしてしまいたいところです。最後の「明るく帰途に就くイリの姿に僅かな違和感を覚える」なぜ、違和感を覚えたのだろう。これは「この煌めきだ。彼女の口元は仄かに紅く染まっていたのだった」の彼女が口紅をしているから違和感を覚えたのだろうか。あれ、もしかしたら、最後のイリも、宗司だったということだろうか。そうしよう。

 

FLIX!!:東京ニトロ

わたしは、東京ニトロさんの前回実作が好きでした。個人的にはもう梗概じゃなくて、実作だけでよくない?物語より、文体、文章が面白ければよくない?という文体主義なので、はい、東京ニトロさんの実作は好きです。梗概は、今回のが一番好きですね。つっこみどころが沢山あるのが。「世間の目(習志野自衛隊等)」が、いちばん壺でした。たしかに、「SUNNY 強い気持ち・強い愛」に影響を受けたSFを書く受講生は少数派だと思います。

 

バグイーター:一徳元就

えっ、この話っていったい。と思っていると、アピール文に「本当は正義なんてなんでもいいやと思っていて」って、ああ、パンクだなあ、と思いました。

 

アーカーシャの遍歴騎士:宇部詠一

これは、すでに感想をツイートしたような気もするのですが、もしかしたら、全く逆のことを書くかもしれませんが、宇部さんは、やはりハードSFみたいな物を書いてほしいと改めて思ってしまいました。宇部さんは上手いひとだけど、もうね宇部さんは後半まで選ばれないで欲しいとすら、よくわからないけど思ったりしますよ。

 

赤い大地に降る雪は:揚羽はな

「治療法を模索していたアリシアのおかげで」というのは、アリシアがワクチンを打ったということ?そう書かなかったのは、違うことだったのだろうか。アピール文の「火星にも微生物がいた、というおみやげ」というのは、文中にもある「そもそも火星に微生物はいないのだから」が常識として前提だからなのですか?あー、微生物絶対いないのかあ。と惚けるわたしでした。

 

カンベイ未来事件:遠野よあけ

遠野さんは、アイコンのイメージで、10代美少年という風に想定して信じて疑わないので、もうそういう子。として眺めています。遠野さんの言う「火」とは勿論あの事件のことだと思うので、もっとそっちに寄ってでも、ぜひ実作はごちゃごちゃした〈物語/祈り〉を書いてください。そして、遠野さんの今回の梗概みて思い出したのですが、実作優先で梗概を捨てたという人がいましたが、来月実作を書くために、梗概はとにかく、まとまらなくても出す。っていうのはありだなあ。と今更気づきました。